市民講座、わくわくコース(第5回)を開催しました。

佐渡市教育委員会社会教育課ジオパーク推進室が10月29日(土)に開催したわくわくコースには、25名のお客様が参加されました。それぞれの場所で佐渡市世界遺産推進課職員の若林さんからも説明をいただきました。

 

新穂銀山は露頭掘り跡が90%以上を占めていて、鉱脈の露頭掘りに特化した鉱山といえます。その新穂銀山に関連した間歩(まぶ)や露頭掘り跡を中心に巡りました。それぞれの場所で、そこが確かに銀山関連跡なのかを確認するため、証拠となる石英(せきえい)を参加者が探していました。

その他、近くの清水寺(せいすいじ)や大銀杏も訪れました。

 

金銀山でいくつもの掘り方がされていたのが確認でき、技術の変遷を追いながら見ることができる島であるということを理解してもらえる講座となったと思います。

石英を探すためには知らなくては!マグマに熱っされ300℃にまで上昇した水に溶かされた金や銀。水が蒸発することで残った石英に金や銀があります。その石英を各場所で見つけてもらうことが今回のミッションです。

穴の形状をよく見てみよう!この天神股沢間歩(てじまたざわまぶ)は室町時代に掘られた穴とのこと。この間歩に比べ天神股第二間歩はもっと入りやすいよう掘り方に改善が見られるということでした。

百枚間歩の「枚」は採れた銀の量の単位。江戸時代初期に使用された単位です。この穴には平行してもう1本の穴があり、空気を通すための役割を持った穴であったことが分かっています。江戸時代に書かれた資料と同じ状態で現在も残っている間歩で、とても貴重なものです。

尾の口道にはいくつかクレーターのような穴が見られます。この穴は露頭掘りの跡で、道沿いにたくさん見られました。粘土状の地質ということもあって、露頭掘りが圧倒的に多いのが新穂銀山。穴が本当に露頭掘り跡かどうか、証拠の石英を探しています。

新穂歴史民俗資料館では滝澤銀山ポスター前の展示物と地図を中心に見学。鉱山集落跡地、山当(やまと)屋敷の場所などを説明してもらいました。

清水寺(せいすいじ)は新穂銀山で発展した寺と言われています。しかし、清水寺には平安時代に作られた貴重な仏像があることや、敷地内の水から水田の水利用権を行使できていたのではないかということから、新穂銀山開発以前から力があったと推測されています。

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