市民講座(中級コース)第10回を実施しました!

9月25日(土)、26日(日)に、令和3年度の市民講座(中級コース)の第10回を実施しました。

今回はジオパーク推進室の実験室で岩石を薄く切断して、研磨し薄片を作り、受講生が自作した偏光顕微鏡で観察をしました。新型コロナウイルス感染症対策として密にならない様、二日間に人を振分けて講座を開催しました。

最初に光の特性、岩石の特徴について解説を受け、顕微鏡の偏光板により、鉱物によって色が異なることを学びました。次に、いよいよ薄片を作る作業です。まずは、チップと呼ばれる将棋の駒くらいの大きさに加工された岩石を磨いていきます。薄片にする石は、「花崗岩」、「安山岩」、「椿尾石」の火山岩で、三種類の中から二種類を選び加工します。花崗岩が一番固く、安山岩、椿尾石の順に柔らかくなります。最初は粗い研磨剤で磨き、三段階で研磨剤を細かくしていき表面を平らに仕上げていきます。

磨き終わったら、石をホットプレートで乾燥させ、その後スライドガラスに接着します。きちんと接着されたのを確認した後、不要な部分をカッターで切断します。皆さん時間をかけて慎重に石を切断していました。切断したら、再び磨き0.3㎜程の厚さになれば、もう一息です。

0.3㎜(新聞紙の厚さ)になったら、薄片をよく洗い、乾かして除光液を塗り、岩石名と自分の名前をラベルに書き、薄片に貼れば完成です。薄片を簡易顕微鏡にセットし覗き込んで観察した際には、そのきれいな色に皆さん感動していました。また、記録に残すため、薄片を簡易顕微鏡越しにスマートフォンや携帯等で写真を撮っていました。完成した薄片は記念にお持ち帰りいただきました。

今回のジオパーク市民講座は、自分で石を磨き、乾燥させ、ガラスに接着し、切断し、また磨いて薄片を完成させるという、多くの大変な作業がありましたが、皆さんとても楽しんで満足していただけた講座になりました。

光の特性について真剣に学ぶ受講生たち。

25日(土)

一生懸命、石を磨いていきます。

26日(日)

ちゃんと表面がすべすべになっているかを確認しながら作業を進めます。

25日(土)

表面がすべすべになったら、乾燥させてガラス板に接着します。

25日(土)

接着した石を薄く切断します。固い石ほど時間がかかります。

26日(日)

切断後は0.3㎜まで、さらに磨き上げていきます。

26日(日)

薄片が剥がれないよう保護するため、除光液を塗ってラベルを貼れば完成です。

26日(日)

完成した薄片を自作の偏光顕微鏡を使って観察します。

26日(日)

薄片を簡易顕微鏡越しにスマートフォンで撮影し、記録に残します。

26日(日)

簡易顕微鏡を覗き込んだ際、思わずきれいの声がもれていました。

25日(日)

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