和木公民館の前に飾られている「ぶどう石」を観察する受講生たち。
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8月29日(日)に、令和3年度の市民講座(中級コース)の第8回を実施しました。
午前は、大佐渡の東側にある和木の集落を経由して北鵜島まで行きながら特徴的な岩石を観察し、午後は、折り返して藻浦で佐渡の端になぜ特徴的な岩石が見られるのかの仕組みを学びました。
午前の最初に立ち寄った和木公民館には「ぶどう石」とも呼ばれる火山豆石が飾られており、表面に見られるツブツブが火山灰と水の関係で作られることなどを学びました。次に、願大橋に飾られている「温温石(おんじゃくいし)」を見学し、佐渡ではこの地域でしか見られない「蛇紋岩」という種類の岩石で、地上では特殊な条件が揃わないと現れないものであることを学びました。その後は北鵜島に赴き高級石材で知られる「大理石」の観察や大理石を作り出すキッカケとなった「花崗閃緑岩」などを見学し、どちらも佐渡では格段に古い、数億年前にできた岩石であることを学びました。
午後は、来た道中を引き返した途中にある「藻浦」に立ち寄りました。藻浦の海岸では小木で見たものよりも10倍以上古いと考えられている「枕状溶岩」を見学し、なぜ佐渡の端っこに古い岩石や珍しい岩石が見られるのかについて、数億年前には佐渡はプレートが沈み込むフチに位置していたこと、そのために海から来たプレートに乗っていた様々な岩石や沈み込むときに変形した岩石などがこの地域では見られることを学びました。
今回のジオパーク市民講座では、大佐渡の端にある様々な古い岩石を知る講座となりました。
和木公民館の前に飾られている「ぶどう石」を観察する受講生たち。
願大橋に飾れている「温温石」を実際に触ってみる受講生たち。名前の由来は温まりやすい性質を使って、カイロにしてたからだとか。
北鵜島にある「大理石」が、かつては数億年前に生きていた生物の化石が元になっていることを説明する講師。
化石の粒を熱して、大きなキラキラした粒を持つ大理石に変えた犯人である「花崗閃緑岩」を観察する受講生たち。
最後の藻浦ではなぜこれだけ古い岩石がこの地域にあるかを学びました。
プレートが沈むときに、引き伸ばされてしまった岩石の構造を観察する受講生たち。