ジオパーク市民講座「第4回入門(自然探究)コース」を開催しました。

7月28日(日)に第4回の市民講座入門(自然探究)コースが行われました。21名の方から参加していただき、本講座のテーマ「佐渡南部の生物観察 過去と現在」を楽しみました。

講座は、高崎のミオジプシナ石灰質砂岩の観察からスタートしました。西表島などで見られる星の砂の仲間であるミオジプシナは、暖かい海域に棲む大型有孔虫で、その化石の集まりが硬い砂岩となっていました。その後、瓜生崎に場所を移し、ミオジプシナやオパキュリナ、コケムシ、二枚貝類などの化石を探しました。いずれも今から1700万年前の過去の生物です。化石観察の後は、現生の生物観察です。コシダカガンガラ、スガイなどのシタダミの仲間、イワガニ、スジエビ、フジツボ、カメノテなどの節足動物がたくさん見つかりました。その他、今回の講座では大型哺乳類化石、珪藻化石などの過去の生物と、現生のスナガニや海浜植物のケカモノハシ、ハマグルマなどを観察しました。

参加者からは「何度も通っているのに知らずにいた高崎の砂岩、瓜生崎、素浜海岸での生物観察、化石調査など、ジオだけの勉強でなく大いに楽しめた。」等の感想が聞かれました。

今回のテーマ「生物の過去と現在」は、佐渡の過去と現在の環境を考えることにつながります。佐渡は地殻の変動により浅海の亜熱帯時代から深海化が進んだ時代を経て、現在の温暖な浅海へと変化を遂げてきました。今後の環境変化によって佐渡の海洋生物がどのように変化していくのでしょうか?

高崎のミオジプシナ石灰質砂岩の地層。ひさしのようになっているところに化石が入っています。

瓜生崎での化石観察。オパキュリナやコケムシの化石がたくさん見つかりました。

夏居川の地層には、ノジュールが見られました。ゆっくり探せば、希少な化石が見つかります

お知らせ

カテゴリー
年間アーカイブ

その他の関連記事

            記事一覧を見る