佐渡島の概要

日本海最大の離島、佐渡。かつては黄金の国「ジパング」を代表する金の産地として、国際社会にも影響をおよぼしました。鉱脈が発見された寒村には全国から労働者や商人が押し寄せ、またたくまに国内有数の大都市に成長しました。ゴールドラッシュの繁栄は全島へ拡がり、いまも伝えられる特異な芸能・文化を生み出しました。

佐渡と金銀山の生い立ちは約3,000万年前にさかのぼります。当時、日本はまだユーラシア大陸の一部でした。それが、地下深部から上昇するマントルの動きによって大陸から切り離され、移動して、弧状の列島となりました。佐渡周辺では火山活動が約1,300万年間も続き、金銀の鉱脈を形成しました。さらに海底からの隆起運動によって盛り上がり、標高1,000メートル以上の山地をもつ美しい島に成長したのです。

佐渡の地形と自然環境

佐渡は日本海最大の島であり、鉱山がある唯一の島です。大佐渡山地と小佐渡山地が北東〜南西方向に伸び、2つの山地の間に穀倉地帯である国中平野が広がっています。大佐渡の北側には佐渡海嶺が、西側には富山舟状海盆があります。糸魚川〜静岡構造線から佐渡島の西を通り北海道の奥尻島付近に伸びる地域は、日本海東縁帯と呼ばれ、地震が多い地域としても知られています。

海流(対馬暖流)の影響で、夏は本土よりも涼しく冬は暖かい佐渡。恵まれた自然環境のため、多種多様な植物や海生生物をみることができます。島内の大部分は国定公園や県立自然公園に指定されており、山中には日本最大の高原湿原性浮島をもつ神秘的な池も存在しています。

島内の国定公園、天然記念物など

国定公園佐渡弥彦米山国定公園(1950年)
国指定天然記念物
国指定名勝
佐渡小木海岸(1934年)
国指定名勝佐渡海府海岸(1934年)
国指定天然記念物平根崎波食甌穴群(1940年)、小木・御所サクラ(1928年)など
国指定史跡佐渡金銀山遺跡(2011年名称変更)など
国指定特別天然記念物トキ(1952年)
日本地質百選佐渡金山(2007年)、佐渡小木海岸(2007年)
県立自然公園小佐渡県立自然公園(1959年)
県指定自然環境保全地域上の平自然環境保全地域(1989年)
県指定天然記念物乙和池の浮島及び植物群落(1963年)、杉池・紅葉樹林(1965年)、佐渡鉱床の金鉱石(1958年)など
県指定天然記念物
県指定名勝
台ヶ鼻(1973年)
県指定史跡新穂玉作遺跡(1952年)、鎮目市左衛門墓(1958年)、岩屋山石窟(1972年)など
市指定天然記念物沢根貝立層(2004年)、関の鏡岩(2004年)
市指定名勝
市指定天然記念物
沢根崖(2004年)

ジオパーク(大地の公園)としての佐渡島

佐渡島の地形や地質を通じて、日本海の歴史を学ぶことができます。

太古の海の時代

数億年前の佐渡は、ユーラシア大陸周辺の深海底に位置していました。当時の年代を示す紡錘虫(ぼうすいちゅう)化石を含む石灰岩の礫や、約2億年前の年代を示す放散虫(ほうさんちゅう)化石を含む頁岩(けつがん)、また、地下深くでマグマが固まった花崗閃緑岩(かこうせんりょくがん)や花崗岩類を、島内各地でみることができます。

陸上火山活動の時代と含金銀石英脈の誕生

佐渡島の地下には、約3,000万年前から1,700万年前の年代を示す火山岩類が広く分布しています。この時代に活動したマグマの周辺では、高温・高圧の水(熱水)が形成され、そこに金や銀など有用な金属が溶け込みました。熱水は断層に沿って上昇し、温度・圧力の低下によって沈殿し、金銀の鉱床となりました。佐渡金銀山は日本一の規模であり、その掘削の跡は今もよく保存されています。

日本海の誕生から深海へ

約1,650万年前、日本列島の各地で、浅い海成層がそれ以前の火山岩類の上に重なる不整合が形成されました。この現象をよく観察できる露頭が佐渡島内で発見されています。1,500万年前から1,000万年前には日本海が深くなり、この時代に堆積した珪藻土の地層をみることもできます。これらの地層に挟まった枕状溶岩などの水中火山岩類も存在します。

佐渡島の誕生と成長

約300万年前になると海底の隆起が始まり、佐渡島が誕生しました。標高1,000メートル以上にまで成長した隆起の過程が今も残されています。平野部の地下には、鮮新世以後の約300万年前の時代を示す海成層と段丘堆積物が残されており、平野の生い立ちのドラマを詳細にたどることができます。

そもそもジオパークって何?

「ジオパーク」という言葉は、ジオ(地球・大地)とパーク(公園)を合体させた造語です。豊かな自然を保全・保護し地域資源として活用することが求められています。自然を愛し、学習・教育に活かし、観光客を受け入れ、持続可能な地域の活性化を図る取組みをジオパークでは続けていきます。

国内には日本ジオパーク委員会(JGC)が認定した「日本ジオパーク」が、世界には世界ジオパークネットワーク(GGN)が認定した「世界ジオパーク」があります。ジオパークに認定された地域は、4年毎の再審査によって適性や活動歴が定期的にチェックされ、活動の維持と向上が求められます。

国内で「世界ジオパーク」に認定されているのは、糸魚川(新潟県)、洞爺湖有珠山(北海道)なとの7地域、「日本ジオパーク」に認定されているのは佐渡を含めて39地域です(2015年9月現在)。その他、ジオパークの取組を始めたり、認定を目指している地域を含めると国内では50を超える地域があります。

詳しくは日本ジオパークネットワークをご覧ください。

2013年秋に「日本ジオパーク」に認定された佐渡はいま、「世界ジオパーク」をめざして、多様な取り組みを続けています。

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佐渡島の地質学的な詳しい情報については、下記ホームページをご覧ください。

  1. 佐渡市教育委員会
  2. 佐渡ジオパーク